江別・大麻の歯医者 YOU歯科 笑気ガスの安全性は?副作用はあるのか?後遺症は?

 

笑気ガスは歯科治療を行う際には痛みを軽減する作用が強く、緊張感も少なくする効果も高いので非常に多用されるガス麻酔です。

歯科で多く使用される局所麻酔である注射による麻酔と異なり、鼻から吸うだけで効果を発揮する(麻酔時に全く痛みがない)ので非常に優れた麻酔方法です。

しかし、最近テレビドラマでも笑気麻酔がミステリー(このドラマでは笑気ガス麻酔の危険性)も放映されたりしていて、ちょっと危ないのではないか?と考える人もいるようです。

しかし、歯科治療で短時間使用であれば非常に安全な麻酔(使ってはいけない人を除く)なので多くの方では安心して使用して貰える麻酔方法です。

笑気ガスの安全性について

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 笑気ガスの安全性について

 

 

笑気ガスは日本において食品に添加が許されている位安全なものなのですが、食品添加を許可する時に、日本の厚生労働省が安全かどうかを綿密に調べてから使用を認可しているのです(EUや北米でも添加が先行して許されています)。

この時には、お口から直接食べて問題がないかどうかを多方面から検討しています(動物実験なども行いながら)。

その結果食品に添加しても問題がないと言う結論に達し、日本においては笑気ガスを食用に使用する事が認められています。

笑気ガスは元々は麻酔に使用されるガスになります。

この笑気ガスは非常に古くから利用されています。

どれくらい歴史があるかちょっとさかのぼってみましょう。

1844年には笑気ガスを使用して抜歯を行い、翌年の1845年に公開実験をしています。

この結果は抜歯の際に被験者が痛いと騒いだため、失敗に終わりました(一説には実験のあとに全く記憶がなかったので、何を言ったか覚えていないし記憶もないので痛みも感じなかったと話したようですが・・・・)。

1868年には笑気ガスに20%の酸素を加えて使用する安全な麻酔方法が確立されます。

1876年にはエーテルと笑気ガスを併用した麻酔方法が実用化されて、使用されている非常に歴史がある吸入麻酔薬なのです。

鼻や口から吸引する事(一定量の酸素が存在すれば)に関しては非常に安全な麻酔なのですが、食品に添加する場合は検討されていなかったので、お口から食べる状況について詳しく調べて適応を検討しました。

食品に添加される場合は、通常の吸入よりももっと量が少なくなると予想され実際に日本では2002年から食品に添加することが認められています。

ただし、その後違法ドラックとして使用する人達の影響から、様々な通達が出されています。

食品に添加する場合もホイップクリームにだけ添加が許されるのと、それ以外の目的で使用されていないかどうか、自治体に監視を強めるように厚生労働省が通達を出しています。

2016年2月28日には医薬品医療機器法という法律で医療などの理由以外で所持することも罰則(3年以下の懲役または300万円以下の罰金)が科せられます。

この法律では医療などなどの中に食品が含まれます。

悪用する人に対してこの様な法律が施行されたのでしょう。

食品に使用されるくらい安全性が高い笑気ガス

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 食品に使用されるくらい安全性が高い笑気ガス

 

 

厚生労働省の笑気ガスを認可するレポートによると、笑気ガスは世界各国(20ヶ国)において食品添加物として認められています(厚生労働省のPDFはこちら)。
実際に厚生労働省が笑気ガスの安全性を試験する時は、そのままで安全性を調べることが出来ない為にホイップクリームの中に笑気ガス(レポートでは、亜酸化窒素となっていますが)を入れて調べましたが、その安全性は確認されています。

ラットやマウス、ハムスターや豚などを使用した動物による安全性試験が行われています。

当然ですが、ヒトに対する検討も行われており(論文を用いたもの)、ヒトでの安全性が確認されています。

笑気ガスは日本において食品に添加される位安全なものですが、100%安全かと言われると医療では100%はありえまえません。

しかし、限りなく0に近い位安全な麻酔方法です(使ってはいけない人を除きます)。

実際に、歯科においては300万人に笑気ガス麻酔を行い重大な副作用が見つからなかったと言う調査もあります。

参考文献:Ruben H. Nitrous oxide analgesia in dentistry: its use during 15 years in Denmark.(1972) 132: 195-196

ただし、違法に使ったり医科のように長時間笑気ガス麻酔を使用すると副作用は出てしまいます。

歯科においては時間が短いので後遺症が出る可能性はまずないと考えてよいでしょう(使ってはいけない人を除きます)。

食品に添加が許される位安全な笑気ガスで何故副作用を心配されるのか?

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 ジェネラルルージュ

 

参考:Amazon

 

300万人に使用された笑気ガスで重大な副作用が見つからなかったと言われる笑気ガスですが、使ってはいけない人が確実に存在します(禁忌症)。

禁忌症についてはこちらに詳しく解説していますので、興味がある方はご覧下さい。

こちらの禁忌症を読んで貰えばわかるようにこれらの禁忌症に当てはまる人はあまりいないと思います。

その為、禁忌症以外では重大な副作用を起こす可能性はほぼ無いと考えて良いでしょう。

食品に添加が許されている安全なガスで副作用について心配される理由は、まず非常に特殊な感覚に陥ることが一つの原因であると思います。

笑気ガスを吸入すると、一般的にはお酒に酔ったような感覚になります。

厳密にはお酒に酔った感じとちょっと違うのですが(手や足が痺れてきたり、幸せな気分になったりと)、この感覚が初めての人はちょっと心配になってしまうのでしょう。

お酒が嫌いな人がいるように、笑気ガス麻酔を吸って気持ちが悪くなる人もいるために副作用について心配する人がいるのではないでしょうか?

これらの人は、笑気ガス麻酔が体に合わない人たちなので使う事は避けた方が良いでしょう。
この他にもテレビドラマで笑気ガスによる副作用で体が麻痺するという医療ミステリードラマが放映されたのが原因なのではないかと思います。

笑気ガスの副作用として放映された 「チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュ」 第二話「集団過呼吸」

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 ジェネラルルージュの凱旋

参考:Amazon

 

医療ミステリーのベストセラーが原作であるチーム・バチスタのテレビ版「チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュ」でも笑気ガスによるリヒトハイム症(亜急性連合性脊髄変性症)についての題材がドラマ化されています。

この話は原作にはなくテレビドラマのために書き下ろされたものです(「ジェネラルルージュの凱旋」と「ジェネラルルージュの伝説」という両方の書籍がありますが両方ともに載っていません)。

実際には歯科領域ではこのリヒトハイム症が関係する可能性が極めて低い(笑気ガスを使用する時間が圧倒的に短いため)ですが、医科領域では笑気ガスの使用時間が長いために起こる可能性があるのでドラマ化されたのでしょう。

これはジェネラル・ルージュ2 第二話の「集団過呼吸」という回で放映されたものです。

取り上げられた女性はミスコンに出場する女性ですが、ダイエットの影響もあってビタミンB12が不足する状態にありました。

題材にあるように「集団過呼吸」が、ミスコンのレッスン中に生じ多くの人が呼吸困難を訴えて病院に運ばれます。

周りの女性は普通の過呼吸と診断され症状がすぐに良くなりますが、一人だけ他の人とは異なり、原因が不明な神経症状も現れます。

結論からいうとこの女性は中絶手術を受けておりその際に、長時間笑気ガス麻酔を吸引してダイエットによるビタミンB12欠乏が拍車をかけて神経症状が強くなります。

具体的には、めまいが生じて骨折したりするのですが。

そこで、ビタミンB12を大量投与して事なきを得ると言う設定になっています。

実際に医療用に使用される笑気ガスではビタミンB12が欠乏していなければ、数か月~数年吸うことでリヒトハイム症(亜急性脊髄変形症)にかかる可能性が指摘されています。

それ位連続(現実的にはあり得ない長さ)吸わないとリヒトハイム症にはならないのです。

医科の麻酔の論文を読んでいても2時間以内であれば問題が生じることは無いと言われています。

しかし、医科では笑気ガス麻酔を昔ほど頻繁に使用する機会が減ってきていると言われています。

この理由は他に優れた麻酔薬が登場してきた事と地球環境(温暖化)に対する影響が関係しているのと考えられます。

笑気ガスには副作用が非常に少ないが欠点はあるのか?

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 笑気ガスには副作用が非常に少ないが欠点はあるのか?

 

 

欠点としては、直ぐに笑気ガスの効果が無くなるのですが安全の為に30分位は車や自転車の運転は避けた方が良いことでしょう(直ぐに運転しても大丈夫ともいわれていますが、安全の為に)。

笑気ガスは吸っている最中には特有の麻酔効果を発揮しますが、吸う事をやめれば直ぐに麻酔から覚醒するという非常に便利な麻酔ですので、他の麻酔に比べてその日は運転してはいけないということはありません。

その他の笑気ガス麻酔の欠点としては、小児の場合は眠くなってしまうことです。

笑気ガスを使用すると、大人でも眠くなってしまう人もいますが、小児では眠くなってしまう割合が高くなってしまいます。

治療中に寝てしまうと開口機という機械を使用して、お口を開けた状態に保って治療をすれば良いのですが、治療が終わって無理矢理起こすと、帰る時にはやはり不機嫌になってしまいます。

歯科治療では泣かないのに、起こすといきなり泣き出す子もいます。

また、生活が不規則になってしまう原因にもなってしまうので、極力少ない麻酔量で治療を行わなければなりませんが、やはり必要な処置は行わなければならないので眠くなってしまうまで笑気ガスを吸ってもらって治療を行わなければならない事もあります。

笑気ガスの副作用の他に何かリスクはあるのか?

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 笑気ガスの副作用の他に何かリスクはあるのか?

 

禁忌症(使ってはいけない人)以外に大きな副作用はなく安全な麻酔方法である笑気ガス麻酔ですが、副作用の他に何かリスクがあると心配する人もいるでしょう。

しかし、逆に全身的なリスクがある人に笑気ガスを使用して局所麻酔によるリスクを減らすことが出来るのです。

近年日本では高齢化で全身疾患がある方が増えています。

特に局所麻酔に関しては、循環系に問題がある方は使用する時に注意しなければなりません。

一般的に歯科で使用する局所麻酔は塩酸リドカイン(商品名キシロカイン)ですが、麻酔の効きを良くする為に血管収縮薬(エピネフリン)が添加されています。

このエピネフリンが循環系に問題がある方に使用する時に注意が必要なのです(血圧が高いもしくは心臓に問題を抱えている場合は使用しないことがあります)。

他にも使用できる局所麻酔薬もありますが、局所麻酔の効きは塩酸リドカインにかないません。

その為、一部の疾患では処置が出来ない事があります(抜歯など)。

また、局所麻酔に対してアレルギーがある人もいますからそのような人は局所麻酔を使用できないこともあるのです。

笑気ガス麻酔は血圧が高い人や心臓に問題がある人に対しても問題なく使用できます。

笑気ガスの副作用や後遺症ばかりに注目があつまるが大きな利点

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 笑気ガスの副作用や後遺症ばかりに注目があつまるが大きな利点

 

一部に笑気ガスを使用するのが怖いという人がいます。

先ほども説明したようにテレビドラマで取り上げられたり、web上の情報を読んで怖いと感じ副作用や後遺症はないのか?と考えてしまうのでしょう。

何度か説明しているように禁忌症の人は使ってはいけません。

ただし、禁忌症に当てはまる人の割合は適応になる人に比べて圧倒的に少ないです。

そして、笑気ガスには大きな利点があります。

それは鎮痛作用が強いことです。

笑気ガスを歯科治療に初めて用いて治療を行ったアメリカ人歯科医ハンフリー・デービーは歯科治療に応用する際に、笑気ガスを吸っている人が硬い物に膝をぶつけて出血しているにもかかわらず痛みを訴えなかったことから歯科治療に使用してみようと考えたようです。

そのような経緯から、笑気ガスが歯科治療に応用されてきました。

実際に私自身も虫歯を削る時に、笑気ガスを吸わないで削った部分で痛みを訴えたあとに笑気ガスを使用して削った場合は痛みを感じることが少ないです(患者さんに聞きながら削るので)。

その他の利点としては、体で代謝されることが限りなく0に近いので覚醒(覚める)が早いという利点があります。

笑気ガスを吸うのを辞めたり(不安が非常に強い人)、笑気ガスを止めて酸素だけを吸ってもらうと直ぐに醒めてきて、元の状態にもどります。

笑気ガス麻酔と一緒に吸ってもらうのは純酸素なのでなので、呼吸器系や循環器系に問題がある患者さんにとっても安心して使うことができます。

笑気ガスの医療以外での副作用について

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 笑気ガスの医療以外での副作用について

 

参考:ウィキペディア(Wikipedia)

 

長時間吸入するとリヒトハイム症になる可能性がある笑気ガスですが、医療以外で長期間脱法的に笑気ガスを吸引して、先ほどテレビドラマのチームバチスタの所でも説明したリヒトハイム症になってしまった女性もいます。

実際にイギリスのブリストルでは、 The Sun 2018年8月11日に報道した記事によると24歳の女性が週末に脱法ドラックとして笑気ガスを多く吸い込むことを繰り返して、胸から下が麻痺してしまいリヒトハイム症と診断された話が報道されています。

そして、同じくイギリスでは笑気ガスを脱法ドラックとして使用して死亡例も報告されています。

これは、笑気ガスを風船に詰めて吸引して窒息してしまったことが原因で死亡に至ったといわれています(日本の厚生労働省のレポートでもそのように分析しています。厚生労働省のPDFはこちら)。

このような事故を受けて日本でも笑気ガスに対する規制が入ったのです。

笑気ガスの副作用につながるビタミンB12欠乏症について

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 ビタミンB12の検査にはコストがかかる

 

 

テレビドラマも実際にイギリスで起きた事故でも、長時間笑気ガスを吸入していてかつビタミンB12が欠乏していることによって生じています。

医療の世界で難しいことなのですが、現在の日本では風邪で病院にかかった人に血液検査やCT検査などを行うことはありませんよね?

コストがかかりすぎるからです。

歯科治療で使う笑気ガスは短時間なので、リヒトハイム症になる可能性は物凄く低いですが0ではないかも知れません(歯科での報告例はありません)。

アメリカでは歯科でも笑気ガスを使用する時にビタミンB12に対する検査を行ってから吸入するようですから、日本でも行った方が良いかも知れません(財政が厳しいので難しいかも知れませんが)。

リヒトハイム症になるにはビタミンB12がどれくらい欠乏していて、かつどれくらいの時間笑気ガスを吸引していれば起こるか?という明確な基準はないようです。

今後はビタミンB12の欠乏量と笑気ガスの吸引時間の関係が明確になる事を望みます。

インプラント手術など長時間笑気ガス麻酔を使用する場合は、ビタミンB12の事を考慮した方が良いでしょう。

笑気ガスの副作用として声が変わることはあるのか?

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 笑気ガスの副作用として声が変わることはあるのか?

 

ヘリウムガスを吸うと声が変わるのが知られていますが、このヘリウムガスと同じように笑気ガスを吸うと声が変わるのではないか?と考えている人がいました。

結論から言うと声が変わることはありません。

ただし、歯科治療のような短い時間では問題ありませんが笑気ガスを吸入する時に、長い時間吸っていると乾燥によって声が変わってしまう可能性はあります。

医科では、笑気ガスと他の麻酔薬を併用して全身麻酔を行うことがあります。

医科の笑気ガス麻酔では、加湿と加温がされた笑気ガスが提供されています(低流量麻酔などでは)。

しかし、個人差があるのでその人にとって加湿が十分でなければ、加湿されてるとはいえ十分ではない場合は声が変わってしまう可能性は0ではありません。

しかし、この場合は声が変わってしまったとしても一過性です。

歯科で用いる笑気ガス麻酔は加温するとこはできませんが、過湿することは可能です。

歯科で笑気ガスを使用する場合は、時間が短いので加温する必要が無いのでしょう。

また、手術のように体温管理が厳密ではないのでコストの問題で加温していないのでしょう(生命にかかわる訳ではないので)。

歯科の場合は短い時間ですが、加湿されることによって喉に与える影響を少なくして声が変ることを防ぐ対策を行っています。

まとめ

笑気ガスは食品に添加される位安全性が高いものですが、テレビドラマや海外などで違法ドラックとして使用れることから、副作用や後遺症について心配される場合があります。

確かに笑気ガス麻酔には使ってはいけない禁忌症の人がいますが割合的にはかなり少ないでしょう。

それ以外の人達では安全に使用できるガス麻酔になります。

ヘリウムガスのように声が変ることもありません。