江別・大麻の歯医者 YOU歯科 笑気ガスに依存症はあるのか?

 

 

笑気ガス麻酔は歯科で比較的頻繁に利用されるガス麻酔です。

私自身も歯科治療に対して恐怖心が強い方、痛みに敏感な方、深いところにある親知らずを抜く場合などには説明を行ったあとに笑気ガスを使用します。

最近笑気ガスの依存症についても話題になっていますが、実際に歯科で使用する笑気ガス麻酔と依存症の関係はどうなっているのでしょうか?

実際に歯科で使用している笑気ガスは別名亜酸化窒素(N2O)と呼ばれるもので、話題になっている笑気ガスの依存症と確かに同じものです。

しかし、歯科治療で笑気ガスを使用したからと言って依存症になる可能性は限りなく低いです。

歯科で使用する笑気ガスの依存症について

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 歯科で使用する笑気ガスの依存症について

 

この「笑気ガスの依存症」と言う言葉を聞けば非常に不安になるかも知れません。

実際に歯科で使用する、笑気ガスについても依存症について注意を払わなければならない旨が添付文章にも書いてあります。

しかし、現在笑気ガスに関しては医療法上大幅な規制がかけられています。

医療と食品で使用する以外は普通の流通経路では買うことはできません。

昔はヤフーオークションなどでも簡単に買うことができましたが、現在は通常のルートでは購入することができなくなっています。

食用として使用する場合は業務用として、楽天やAmazonなどの一部のショップでは購入することが可能です。

医療用と食品以外で使用することは、違法になるので注意が必要です。

笑気ガスの販売経路は?

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 Amazonの笑気ガス

 

参考:Amazon

医療などで使用する以外に笑気ガスを使用することには法律で罰せられます。

そのため、通常の歯科治療で使用するレベルであればこのような依存症になる可能性は低いです。

この理由は一般の人達は笑気ガスを吸入する目的で購入することは出来ないためです。

吸入する為に購入するのは違法なのです。

食用で笑気ガスを使用する場合は、Amazonや楽天などの大手通信販売サイトで購入することが可能です。

「エスプーマ アドバンス」のキーワードで検索すれば可能です。

あくまで食用の目的で業務用などの使用が一般的です。

このように食品として笑気ガスが使用された経緯は有名美食店の影響です。

スペインの有名店であった「エル・ブジ」と言うミシュランガイドで絶賛されたお店がありました(現在は閉店しているからです)。

この「エル・ブジ」で普通に笑気ガスを使用した料理が提供されていました。

キーワードで説明した「エスプーマ」と呼ばれる食べ方です。

食品を泡状にする時にこの笑気ガスを使用します。

アメリカやヨーロッパでは普通にスーパーなどで売られてる笑気ガスが何故このような大規模な規制になったのでしょうか?

実は、食べ物に使用されるほど安全性が高いガスであるにも関わらず、このような規制の対象になるには理由がるのです。

それは、日本でも悪質な故意を持って使っている人がいるのと、イギリスでの死亡事故が影響していると考えられます。

日本で笑気ガスの使用などが違法になった理由

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 日本で笑気ガスの使用などが違法になった理由

 

確かに笑気ガスは常用性があると言われています(先ほども述べたように可能性は低いですが)。

日本でドラックと同じように笑気ガスを使用していたと考えられる場合は、自転車のパンクに使用するガス(シバガス)としてヤフーオークションなどに出品されていました(現在は規制の為出品されていません)。

依存症を考えると、アルコールやタバコも常用性があります。

お判り頂けるように、笑気ガスはアルコールやタバコほど簡単には手に入りません。

また、アルコール依存症やタバコ(ニコチン)依存症は病気として、病院の治療対象になりますが笑気ガス依存症というのは聞いたことがありません(違法ドラックとしての側面が大きいこともありますが)。

普通に街中で売られているアルコールでも依存症が発生するように、依存症になる人は病気ですから笑気ガスの依存性があるとしたらそれは治療の対象になります。

確かに笑気ガス麻酔を使用すると依存症の可能性は0ではありませんが、日本で一般の人が使用する場合法律を破ってまで使用することになります。

依存症と言う病気ですが懲役の可能性もあるのに使用する可能性は低いでしょう。

また、そこまでして使うなら精神科で治療を受けた方が良いでしょう。

依存症の可能性があっても歯科で笑気ガスを使用する利点について

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 依存症の可能性があっても歯科で笑気ガスを使用する利点について

依存症の危険性が0では無い(限りなく低いですが)、笑気ガスを使用する利点はやはりその鎮痛効果(痛みを抑える効果)が高いことにあります。

通常歯科で使用する局所麻酔は、注射ですので打つ時にどうしても痛みを生じます。

また、多くの歯科医院で使用している局所麻酔薬は添加物(長持ちさせるために)や局所麻酔に対するアレルギーがある可能性が0ではありません。

局所麻酔薬に入っている添加物は多くの化粧品などにも入っていて(この目的も長持ちさせるため)、これがアレルギーを引き起こす可能性もあります。

局所麻酔の効きを良くするために血管収縮薬も入っている製品が多くあります。

これが、ショックを引き起こす事もあるために注意が必要なのです。

我々歯科医は問診を行い高血圧の人には、あまり影響の無い局所麻酔薬を使用して、ショックを起こさせないように治療することになります。

局所麻酔薬は万能では無いのです。

その点、笑気ガス麻酔では、局所麻酔薬のような副作用はありません。

鎮痛という意味においても非常に有用な麻酔薬なのです。

笑気ガス麻酔の常用性の可能性が、限りなく低いので常用性のデメリットを考えるよりも、歯科治療に対して痛みや不安感が強い場合は使用した方が良いでしょう。

笑気ガスの依存症が原因と思われる薬事法が施行された理由について

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 笑気ガスの依存症が原因と思われる薬事法が施行された理由について

 

 

笑気ガスには、陶酔したような感覚があるため一部の人では非常に心地の良い感覚になるようなので、日本では法律によって規定されています。

これは、海外では笑気ガスを吸ってパーティーを行う事が影響していると考えられます。

海外ではイギリスなどで死亡に至る事故が発生しています。

この事故は、明らかに命に係わるような吸い方で酸素が欠乏した状態になって死に至っている可能性が高いと考えられます(厚生労働省のPDFより)。

このような事故は笑気ガスを風船につめて吸引する脱法ドラックになります。

海外ではこの笑気ガスを風船につめて吸う方法をhippy crack(ヒッピー・クラック)と呼んでいます。

このような常習者がいるように、確かに法律で規制された方が良いと国が考えたからでしょう。

2016年2月28日に施行された医薬品医療機器法(旧薬事法) で規制されています。

笑気ガスは医療などの目的を除き製造や輸入、販売、所持、使用のすべてが禁止されているからです。

この法律に違反すると3年以下の懲役または300万円以下の罰金が課せられます。

実際に2015年には男性(37歳)が別件で逮捕された時に(危険ドラッグ所持および密売容疑)笑気ガスを違法に所持していた理由で、笑気ガスボンベを近畿厚生局麻薬取締部が押収しています(これは医薬品医療機器法が施行される前でしたのでこの様な取り扱いになっています)。

この時押収されたのが、先ほども説明した「シバガス」と呼ばれる笑気ガスボンベでした。

食品で笑気ガスを使用することは認められていますが、唯一例外的な使用方法になります。

笑気ガスが医療などの目的以外で使用されるのは違法

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 笑気ガスが医療などの目的以外で使用されるのは違法

 

医療等の等(など)がここで問題になってきます。

Amazonや楽天などの通信販売サイトを見てみると食品として利用する笑気ガス(エスプーマ)については現時点で規制はかけられていません。

本来笑気ガスは食品に使用できるほど安全性が高いガスなのです。

日本で認可されている食べ物を食べた時にアレルギーがある人以外で「死んじゃうんじゃないか?」ということを心配して使用する人はいないでしょう。

日本の厚生労働省も食品本来の使用であれば問題ないという理由から食品に添加するのを認めています。

違法な使い方をしない限り非常に安全なものなのです。

違法な使い方をする人が事故を起こして、日本のみならず各国が禁止しなければいけない状態なので、変な使い方をしなければ安全なものなのです。

規制はされていませんが、アルコールに関してもそうですね。

コンビニや旅館の自動販売機で売っているアルコールにも依存症が存在します。

この依存症は病気なので治療の対象になるのですから、全く別に考えた方が良いでしょう。

そのような違法な使い方をする人がいるので規制がかけられてしまうのです。

依存症以外の笑気ガスにおけるデメリットについて

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 依存症以外の笑気ガスにおけるデメリットについて

 

笑気ガスは環境に悪影響を与えます。

一般に笑気以外のガス麻酔薬には、温室効果があるので地球環境に対してはかなり良くない影響を与えています。

温室効果とは、温室効果を発揮するガス(二酸化炭素など)が熱をためこんで、そのため込んだ熱を再度放出することによって、地球が温暖化する現象です。

笑気ガスは温室効果として話題になっている二酸化炭素の310倍もの温室効果を持っています(1分子あたり)。

また、外に排出された後に自然に分解するまでに150年かかると言われています。

凄まじい温室効果があるので、今後笑気ガスを無害化して外に排気する方法を考慮しなければいけないですが、現在はコストの関係で実用化されていません(プラズマや触媒などを用いた実験的装置は開発されていますが、市販には至っていません)。

今後は環境に対する配慮として笑気ガスの分解装置の市販化を期待したいところです。

このように、環境に対しては非常に悪影響を及ぼす笑気ガスですが、痛みを抑える作用が強いので歯科治療を行う際には、非常に有用です。

私自身も虫歯を削っている時に、患者さんに痛くないか聞きながら虫歯を削りますが、痛い時には笑気ガス麻酔の鎮痛効果を非常に強く感じます。

笑気ガスを使用しないで削っている時には、痛みを感じる部分を笑気ガス麻酔を使用してから同じ部位を削る時には痛みを感じないで削ることが出来ることが非常に多くあるからです。

依存症が原因と考えられる笑気ガスの吸い過ぎによる事故

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 リヒトハイム症写真

 

参考:The Sun(イギリス大衆紙)

これも、笑気ガスの依存症と関係していますが、笑気ガスがその人にとってあまりにも気持ちよすぎるので起こった事故です。

イギリスで起こった事故で、普段から依存症として笑気ガスを風船を用いて吸引していた若い女性の事故になります。

24歳の女性で、笑気ガスを吸引して違法ドラックとして吸引して起こった事故です(上記の写真がそれです)。

1児の母であるこの女性はこの事故が起こる1ヶ月前に笑気ガスを吸引して(多い時には風船の中に入った笑気ガスを15個位は長期間吸っていたようです)、目覚めた時に体が動かなくなっていることに気づきました。

そして、息子(3歳)に助けを求めて病院に搬送された結果リヒトハイム症(亜急性連合性脊髄変性症)になっていることが判明しました。

報道では、亜酸化窒素(笑気ガス)が原因でビタミンB12が欠乏して脊髄に変形が生じる(リヒトハイム症)病気になったと報道しています。

笑気ガスが原因でリヒトハイム症になったとしたら(ビタミンB12が最初から欠乏していたら別ですが)、相当長い間大量に吸わないとこのような脊髄に影響を与える状況にはなりません。

通常神経障害やこのようなリヒトハイム症になるまで吸引するには3ヶ月から数年は吸い続けないとならないといわれていますから、この女性は相当長い間笑気ガスを吸引していたことが推測されます(毎日吸っていた訳ではないので相当長期間吸い続けていたのでしょう)。

歯科治療に用いる笑気ガスの時間では、この様なリヒトハイム症になる危険性はほとんどない(時間が短時間であるため)と考えて良いでしょう。

ただし、吸い過ぎではなくても違法に笑気ガスを吸引して、同じくイギリスでは窒息による死亡事故も起きてます。

死亡した人が笑気ガスをどれくらいの期間および量を吸引していたかどうかは不明ですが、これも笑気ガスの依存症による最も悲惨な事故になるので注意が必要です。

これは長期間吸引するというよりは、酸素がなくなる窒息が原因と多くの専門家は結論づけています。

笑気ガスを使うと人によっては気分が悪くなることがある

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 笑気ガスを使うと人によっては気分が悪くなることがある

 

依存症の逆のパターンですが、笑気ガスを吸ってその感覚が好きではないという人が少ないですが存在します(割合的には少ないですが)。

この様な方は依存症になる可能性はありません。

その為、私は初めて笑気ガスを使用する人に対しては隣にスタッフをつけて笑気ガスの感覚が嫌いではないかどうか聞きながら笑気ガス麻酔を行うようにしています。

笑気ガスを吸った時の感覚が嫌いであれば直ぐに中止するようにしています。

一般に医科の方では、長時間笑気ガスを使用した麻酔が行われますが、歯科では使用時間が短い為に気分が悪くなっても外せばすぐに元の状態に戻ります(説明でも直ぐに元にもどりますと言ってから使用します)。

その為、医科の方で笑気ガスを使用した場合は他の麻酔薬を併用することも多く

笑気ガス麻酔を使用すると、お酒に酔った感覚に近くなる為に、この様な感覚になる方がいます(専門的にはメチオニンと葉酸代謝の障害によって起こると言われていますが詳しい機序は解っていません)。

まとめ

歯科で使用する笑気ガス麻酔についても、一般的な笑気ガスと組成が同じなので、依存症になる可能性はゼロではありません。

ただし、通常のルートで吸引するために笑気ガスを手に入れる事は日本国内ではできません(違法行為になります)。

そのため、一般的に笑気ガス依存症になる可能性は限りなく低いと考えられます。

食用にも使用されるほど安全な笑気ガスですが、海外が違法ドラッグとして使用されることから、国内においても医療などで使用する以外では所持することも罰則の対象になります。

コンビニエンスストアなどで売っているアルコールについても、アルコール依存症が存在するため、やはり依存症と言う病気なので、もし笑気ガスの依存症になってしまった場合は治療の必要があります。

医療以外で使用すると違法行為になるために、良い事は何もないので絶対に使用しないようにしましょう。