江別・大麻の歯医者 YOU歯科 歯科の笑気ガスで禁忌症は?

 

 

歯科では、処置を行う時に痛みを伴う処置が多くなります。

通常は注射による局所麻酔を使用して、処置を行うことが多いとおもいますがその他の麻酔手段としては笑気ガス麻酔が有効です。

笑気ガス麻酔は非常に安全な麻酔と言われていますが、全ての人に使用できる訳ではありません。

絶対に使用してはいけない人もいるので注意が必要です。

笑気ガス麻酔を絶対に使ってはいけない人(絶対的禁忌症)について

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 笑気ガス絶対的禁忌症

①目の手術で、目の中にガスを入れた人

網膜剥離などでガスを目の中に入れた人に笑気ガスを使用することによって失明の危険性があるために、絶対に辞めて下さい(元に戻らない失明につながります)。

2か月位経つと普通に笑気ガスを使用できますのでそれまでは、普通の注射による麻酔を使用して治療を行った方が良いでしょう。

②中耳炎で治療を行っている人

中耳炎がある患者さんの場合は笑気ガスを使用することによって痛みが強くなってしまう可能性があります。

これは中耳炎によって耳管という管(耳と喉をつなぐ管)が閉鎖している状態になってしまうことがあります。

耳管が閉鎖すると耳の中に笑気ガスが溜まり内圧が上昇してしまい、痛くなってしまう可能性がある為です(実際に歯科では問題が報告された訳ではありませんが、原理を考えると使用しない方が良いということです)。

中耳炎の場合は笑気ガスを用いた治療は行わない方が良いでしょう。

③ちょっと専門的になりますがイレウス(腸閉塞と考えて良いです)がある人、空気塞栓や気胸の可能性のある方、鼓室形成手術を行った人など

体の中に閉鎖腔がある人に対しても笑気ガスを使用するとそれらの、閉鎖腔に笑気ガスが入り込んでしまう可能性があるために使ってはいけません。

そのような閉鎖腔の容積を増大させてしまう可能性があるために、こちらも中耳炎と同様に使用しない方が良いと考えられています。

容積が増えると、周囲組織の圧迫などで痛みなどの症状を増大させてしまう可能性があるからです。

しかし、歯科領域でこのような患者さんに使用してこなかったこともありますが特別問題が生じることは報告されていません。

今後は、問題が生じる可能性のみならずどの程度使用したら実際に問題が生じる可能性があるのかを麻酔専門家に検討してもらう必要があります。

④ビタミンB12欠乏症の方

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 ビタミンB12 欠乏症

 

笑気ガスを吸うとビタミンB12の働きを抑えてしまいビタミンB12の欠乏症につながります。

その為、ビタミンB12の方は使用しない方が良いです。

アメリカでは、歯科において笑気ガスを使用する時でもビタミンB12の欠乏症かどうかを検査を行ってから使用するようですが、日本においては行われていません。

これは、コストの問題が大きく関係しています。

アメリカでは歯科治療には日本でいう健康保険が適応されませんのでこのような検査も自費で行う形になります。

日本の場合は、笑気ガスの保険点数が低くなっています。

これは神の手と言われている脳外科医の福島 孝則先生も言っていることですが「購入した金額(彼は笑気ガスと一緒に使用する酸素を例にしてあげていましたが)と同じ金額で使用するというのは有り得ない。世界中どこでもこんなバカな事をやっている所はない。厚生省に文句を言わなきゃだめだ」とテレビで話しているのを聞きました。

歯科では使用時間と笑気の使用料を保険で算定していますが、一般的には70点(3割負担で270円)で使用できます(30分未満であれば)。

その他に実際に使用した笑気ガスと酸素の金額を請求する形になります。

その為、患者さんサイドとしては気軽に笑気ガスを使用できるのですがこれにビタミンB12が欠乏しているかどうかの検査を入れるともっと高額になってしまいます。

歯科で使用する笑気ガス麻酔に関しては長期間使用する訳ではないので大きく問題になったことがない為にこのようなビタミンB12に関する検査事項が抜けているのだと思います。

歯科の局所麻酔で、心電図をとったりしないのと同様に考えた方が良いでしょう。

④‐1造血障害がある方

これもビタミンB12に関係していると言われていますが、笑気ガスにビタミンB12が欠乏することによって造血障害(巨赤芽球性貧血)がおこる可能性があがると言われています。

④‐2神経障害がある方

また、おなじくビタミンB12が欠乏する事によって神経障害(末梢神経障害、脊椎神経障害)の可能性があがると言われています。

実際に、医療で起きた事故ではありませんがイギリスでは笑気ガスによってリヒトハイム症(亜急性連合性脊髄変性症)になったとの記事があります。

亜急性連合性脊髄変性症という病気なんか舌を噛みそう名前ですが、テレビドラマ チームバチスタ2 ジェネラルルージュの凱旋でも取り上げられた病気です。

笑気ガスとリヒトハイム症の関係とは、イギリスのブリストルに住む24歳の女性が笑気ガスを吸って、胸から下が麻痺してしまった報道がなされたことで最近話題になりました。

ただし、この女性は笑気ガスをトラックとして使用していたために起こった麻痺になるのです。

笑気ガスが入った風船を週末ごとに多いときには15個程度吸っていたようです。

このときの記事では笑気ガスは違法ドラックとして紹介されていますから、酸素濃度もどれくらいあるか不明で常習的に吸っていたためにこのような麻痺が生じたわけです。

実際どれぐらいの時間どれ位の笑気ガスを吸っていたかは不明な部分があります(The Sun 2018年8月11日付)。

そのため、神経障害がある方といってもがビタミンB12が不足しているかどうかを調べることが重要になります。

実際に歯科で笑気ガスを絶対に使用してはいけない人は、ビタミンB12が不足している人と眼にガスを入れた人ですがビタミンB12の不足量がどれくらいで笑気濃度と時間に関する関係が明確に研究されている訳ではないので不明な部分が大きいのが現状です。

医科の麻酔論文を読むと2時間以内であれば問題ないとするものが多いので、通常の場合でもやはり短時間の必要最低限の時間だけ笑気ガスを使用することにした方が良いと言うのが結論になります。

笑気ガス麻酔をあまり使わない方が良い(相対的禁忌症)人について

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 笑気ガス 相対的禁忌症

①意思の疎通ができない小児等

歯科麻酔の教科書では言葉が解らない小さいお子さんなどは使ってはいけない禁忌症に入っています。

しかし、実際には意思の疎通ができない小児にも使用することがあります。

それは押さえつけて笑気ガスを吸ってもらうことによって、体の抵抗する力が弱くなったりするからです。

歯科医院では意思の疎通ができないお子さんに、押さえつけの治療を行うことがありますが、スタッフや保護者の方に抑えて治療することもあります(当院もこのスタイルですが)。

多くの保護者の方に言われることですが「笑気ガス麻酔を使用した方が体の力が弱くなるので抑えつけるのが楽になる」と言われます。

網のような小児用の抑制器具(レストレイナーと言います)がありますが、保護者の中には残酷なので見ていられないと言われた事もあります。

その為、多くの歯科医院では母子分離(治療中は保護者の方と引き離す方法)をとるのだと思います。

保護者の方が抑えつける場合は自分で子供の抑制をおこないます。

そうすると、実際にどのような治療を行っているか分かるので、母子分離を行うよりも利点があります。

その為、絶対に使ってはいけない人とは言い切れません。

②鼻がつまっている人

歯科治療においては、鼻から吸ってもらわないとお口の中の治療ができないために、鼻が詰まっている人は使用できない禁忌症に分類にされますが、こちらも少しでも鼻が通っていれば笑気ガス麻酔の効果があるので絶対的に使ってはいけないわけではありません。

少しでも鼻が通っていれば笑気ガスは効果を発揮します。

全く鼻が通っていない場合は、笑気ガスを吸っても効果を発揮しないので意味はありません。

鼻のつまりに関しては、詳しく問診を行い説明をすることが重要になります。

笑気ガスの安全性は?

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 笑気ガスとエスプーマ

 

参考:Amazon

笑気ガスは食品にも使用されるほど安全なものです。

笑気ガスは上で説明したように禁忌症と呼ばれる使ってはいけない人もいますが、一般的には安全です。

ご存知のように一般的な食品には、アレルギーがある人が一定程度存在します。

牛乳アレルギーや卵アレルギー、そばアレルギーなど数多くのアレルギーが存在します。

これらの食品をとることによって、場合によっては命の危険性まで影響を与えることがあります。

しかし、笑気ガスにはアレルギーは存在しません。

歯科で使用する、注射による局所麻酔にはアレルギーが存在しますし保存料のメチルパラベンにもアレルギーを示す方がいます。

また、血管収収縮薬が添加されていることが多いので循環器系に問題がある方には十分な配慮を行い使用する必要があります。

笑気ガスにはそのような危険性はありません。

笑気ガスを食品として利用するエスプーマについて

依存症の懸念があると言われる笑気ガスですが、実は食品に利用されています。

実際に大手の通販サイト(楽天やアマゾン)でも販売されています。

これはエスプーマと呼ばれるものです。

今はなくなったスペインの名店「エル・ブジ」というお店で笑気ガスを使用した料理が提供されていました。

多くのサイトでは亜酸化窒素と書いていますがこれが笑気ガスです。

エスプーマとはスペイン語で泡を意味しますが、一般的には料理に使用されるほど安全なものです。

エスプーマで死亡事故が起こっていますが、これは笑気ガスが直接の原因ではなく調理器具としての不具合でなくなってしまったものです。

これはフランスで起こったもので、泡立て器であるエスプーマの接合部が外れて事故になりました。

このためフランス製のエスプーマは2015年以降商品の改善を行いこのような事故が起こらないようになったそうですが、古い製品を使用している方は注意した方が良いでしょう。

この事故が起こっても笑気ガ自体の安全性については全く問題はなく、その後も普通に食品として使用されています。

笑気ガスが合わない人の対策は?

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 笑気ガスが合わない人の対策は?

 

 

笑気ガスを吸ったことがない人は、笑気ガスがどのようなものか解らないと思います。

笑気ガスが自分に合うか合わないかは、実際に吸ってみないと分からない部分が大きいです。

その為、実際に吸ってみて合わなければ笑気ガスの吸引を辞めて純酸素を吸って貰えば直ぐに元の状態に戻ります。
一般的には5分程度酸素を吸えば元の状態に戻ると言われていますが、歯科の場合は数時間が短いので私の経験的には3分程度吸えば吸う前の状態に戻ることが多いです。

その為、合わないと感じたら辞めれば良いのです。

笑気ガスを吸うとどんな感じになるのか?

私は良く笑気ガスを使用するのですが、患者さんに説明する時には成人の場合は「お酒に酔った時の感覚になります」という説明をします。

小児の場合は「何か変になるからね」という説明を行ってから吸引して貰います。

成人の場合でお酒が嫌いな人がいます。
お酒が嫌いな人には無理には勧めませんが、痛いのが嫌な人などはお酒が嫌いでも治療の時に使用して貰うこともあ

るのでやはり実際には吸って貰って判断するしかありません。

歯科麻酔の教科書では

①声が遠くに聞こえるように感じる
②手足が痺れた感じになる
③多幸感(幸せな感じになる:これが笑気の語源の由来である自然に笑ったような表情になるにつながります)を感じる
④ボーとして反射が鈍くなる

と言われています。

これらも実際には吸ってみないと分からないですよね?

食べ物の説明と似ていますね。

食べた事がない人に説明するのは言葉で説明するのは難しいのと同様です。

まとめ

笑気ガスは一般的な鎮静法に比べると非常に安全な方法ですが、医科では全身麻酔と併用されることが多いので安全性に関してちょっと怖いことが言われていますが極めて安全な麻酔方法です。
ここにあげた絶対的禁忌症(絶対に使ってはいけない人)以外は安全に使うことができますが、注射による局所麻酔を含めて非常に安全域が広い麻酔方法になります。

 

一般的には、眼にガスを入れた方以外はイレウスなどを含めてもほぼ問題なく使用して貰う事ができます。