江別・大麻の歯医者 YOU歯科 歯科治療で笑気ガスをパニック障害に使用しても問題ないのか?

 

パニック障害は、思いの外かかる人が多く100名中2〜3名程度の人がかかる病気です。

歯科治療に対してもパニック障害を起こす方がいて、歯科治療にかかることができない患者さんもいます。

実際に、パニック障害にはいろいろな症状や誘発因子などもあるために実際に歯科治療受けてみないとパニック症状に陥るかどうかわからない部分があります。

しかし、笑気ガス麻酔を用いることでパニック障害に陥ることなく治療が可能な患者さんがいるのも事実です。

パニック障害は比較的頻度が高い病気ではありますが、自身にパニック障害があるかどうか分からない人もいます。

パニック障害と歯科治療について

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 パニック障害と歯科治療

 

私自身が、パニック障害をお持ちの患者さんの患者さんを治療したときには、何に対してパニック障害を起こすかまずよく問診を行い、歯科治療用の椅子に座っている時間を短くして治療を行うようにします。

この時に注意しなければならないのは、パニック障害によって治療を中断しなければならないことがあるために、短めの時間で治療できる材料などを選ばないといけないことです。

パニック障害の状態によっては使える、材料が限られてしまう為に出来る治療も限定されることもあります。

パニック障害の症状によっては、特段な特別な対策を行わなくても普通に治療を行えることもありますし、笑気ガス麻酔を併用して治療を行って上手くいくこともあります(もちろん上手く行かないこともあります)。

パニック障害で過換気症候群になった場合の笑気ガスの関係について

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 パニック障害と過換気症候群

 

パニック障害では、過換気症候群という呼吸ができなくなる症状を訴える人がいます。

過換気症候群では、読んで文字のように呼吸が過度になってしまい血液がアルカリ性になって症状が悪化してしまう状態になってしまいます。

呼吸をゆっくりすること呼吸を一時的に止めることで、改善することが可能と言われていますが中々難しい為に抗不安薬の投与を行ってあげる必要があります。

笑気ガスを使用する場合は笑気ガスと純酸素を混和したものを使用するために、過換気症候群にとってはマイナスになってしまいます。

笑気ガスを30%で使用した場合は純酸素が70%になってしまうから、さらに過換気症候群が悪化してしまうためです(笑気ガス20%で使用した場合は純酸素80%になってしまい、さらに良くない方向に症状が向かってしまいます)。

そのため、パニック障害で過換気症候群になったことがある人は笑気ガス麻酔を使用した歯科治療は受けない方が良いでしょう。

実際にパニック障害がある方に笑気ガスを使用した場合について

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 パニック障害と笑気ガスの関係

 

私が経験したパニック障害お一人の方は、閉鎖した空間などでは強く出ない症状の人でした。

しかしこの人のパニック障害は、痛みに対して強い症状が出る人でした。

差し歯(ブリッジ)を虫歯でやり変える必要があったのですが、神経があった歯なので麻酔注射による恐怖心があって当院を受診されました(しみるなどの痛みを訴えていました)。

その方は、笑気ガスを使用して麻酔注射なしで治療を行うことができました。

笑気ガス麻酔を使用して治療を行っても、治療できないこともありその他の方法をあわせておこなわないと治療を行えない場合もあります。

その他の方の多くは治療時間を短縮して対応することで可能でしたが、中には治療出来ない人も確かにいましたので、その方には専門施設(大学病院)をご紹介しました。

笑気ガスを使用してパニックになる人はいるのか?

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 笑気ガスを使用してパニックになる人はいるのか?

 

笑気ガスを使用してパニック障害の方を治療することを説明しましたが、パニック障害と関係なく笑気ガスを使用してパニックになる人もいます。

笑気ガスを吸うとかつて体験したことがない状態におちいるので、歯科治療自体に恐怖を感じている人はパニックになってしまうことが原因と考えられます。

私自身がみていても、2名軽いパニックになって笑気ガスを中止したことがあります。

2名とも30分以内です。

1名の方は何度も使用していて、「突然目がまわる感覚が強くなった!」と言って中止しました。

そして、そしてその方は心配になって内科を受診して血液検査をしましたが、もちろん数値に異常はありませんでした。

血液検査のデータを見せてくれる前に「異常はなかったでしょう?」とその患者さんに聞きました。

笑気ガスは体の中でほとんど代謝されず(0.002%)、呼吸によって排泄されるといわれていますから、歯科で用いる注射による局所麻酔よりははるかに安全です。

参考文献:Drummond JT, Matthews RG : Nitrous oxide degradation by cobalamin-dependent methionine synthase : Characterization of the reactions and products in the inactivation reaction. Biochemistry 1994 ; 33 : 3732-3741(II-c)

一般的な薬は体で吸収されて、代謝されることで作用を発揮します。

この時に副作用がでますが、笑気ガスはこの代謝がないので極めて副作用が少ない吸入麻酔薬になります(禁忌症以外の人では)。

この様に笑気ガス麻酔を使用してパニックになった患者さんを含めて、歯科治療で笑気ガスを用いる場合は自分に合わないと感じた場合はすぐに使用を中止すれば数分で元の状態に戻ります。

その後、血液検査を行っても異常値を示す事は考えられません(もう少し長い時間なら可能性は0ではないですが)。

医科の手術のように数時間吸引する場合は別ですが、2時間以内であれば概ね安全です。

医科の麻酔で使用するように長時間使用することは歯科ではあり得ません(通常の処置では30~1時間以内です)。

親知らずの抜歯やインプラント治療に使用する場合は別です(この場合は2時間使用することもあり得ます)。

インプラント治療で2時間を超える場合は他の麻酔方法を考えた方が良いかも知れません。

パニック障害の人に笑気ガスを行い気絶することはあるのか?

webをみていると歯科ではなく美容整形領域ですがパニック障害がある方で笑気ガスを使用して気絶した話がweb上にのっていますが、笑気ガス単体では意識を失うことは原則ありません。

歯科麻酔の教科書や医科の麻酔の教科書でも単独で全身麻酔をかけることが出来ない(気絶することはない)と書いていますが、実際に調査した時には稀に気絶することがあるようです。

 

笑気ガス単独では全身麻酔をかけることが出来ない(意識が無くなる事がない)ので、医科では他の麻酔薬を併用して全身麻酔を行います。

歯科治療で笑気ガスを使用するのは、笑気ガス単独で使用するので笑気ガスで気絶することはありません(私も経験したことがありません)。

治療が怖いなど他の要因で意識が無くなることはありますので、パニック障害を含めて全ての患者さんで原則気絶することはないのですが他の理由で気絶することはあり得ることです。

調査においても、何故気絶したかの理由については述べられていません。

笑気ガスを使用してパニックになる人に対する対処法

笑気ガスを使用してパニックになる人に笑気ガスを用いた治療を行うことができません。

通常の治療を行うか、他の方法を考えなければいけません。

一般的には注射による局所麻酔を併用して治療を行うことです。

局所麻酔に対してもパニックになる人は点滴を用いた麻酔方法(静脈内沈静法)を用いたり、全身麻酔を使用して治療を行う必要もあり大学病院などの専門施設で治療を行うことが多いでしょう。

まとめ

パニック障害は思いの外かかる割合が多く100人中2~3人の割合でかかる可能性があります。

歯科治療を受ける時は、しっかり問診票に記載するようにしましょう。

歯科治療によって、パニック障害の症状があらわれる人もいますし現れない人もいます。

実際には歯科治療を受けてみなとはっきりしない可能性が高いでしょう。

パニック障害には笑気ガスが有効な人もいますし、逆にパニックを起こすこともあるので注意が必要です。

特に過換気症候群にかかった事がある人は、笑気ガスを吸引する時には純酸素を使用するので注意が必要です。

純酸素によって過換気症候群が悪化する可能性があるからです。

その為、パニック障害で過換気症候群にかかったことがある人は、歯科治療の際に笑気ガス麻酔を使用するのは避けた方が良いでしょう。

一般的には注射による局所麻酔を行うか、他の方法を併用することも考えた方が良いでしょう。