江別・大麻の歯医者 YOU歯科 歯ぎしりの悪影響は

 

歯ぎしりは普通の人でもみられる現象ですが、やり過ぎると歯や歯周病に良くない影響を与えます。

歯ぎしりは強い力がかかる場合があるため歯をすり減らしたり、歯が欠けたりする原因になりますし、歯の被せ物に対しても悪影響を与えたりします。

特に歯周病では、歯周病を大きく悪くする要因になるので、歯ぎしりのし過ぎはお口の中に良くない影響を与えてしまうので、注意が必要なのです。

今回こちらのブログでは、歯ぎしりに対して自分で出来る方法について、また歯科医院で行う方法について詳しく解説しています。

 歯ぎしりに対して用いられる歯ぎしり防止装置について

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 歯ぎしり防止装置

 

これから、説明していくにあたり歯科医院で作成する「歯ぎしり防止装置」について最初に説明しなければ、説明が分かりにくくなってしまうので「歯ぎしり防止装置」について説明します。

歯科医院では、歯ぎしりに対して出来る事は様々ですが、最も多くかつ歯ぎしりの治療に使用されるのが「歯ぎしり防止装置」になります。

別名ではナイトガードとも呼ばれます。

透明な状態で使用する歯科医師と、黒い専用の染料を塗って使用する歯科医師の両方がいます(私は黒く塗る派です)。

これは名前に問題があるのですが、この「歯ぎしり防止装置」を使用したからといって歯ぎしりが防止される訳ではありません。

この装置は、歯ぎしりの力を「歯ぎしり防止装置」に吸収させる目的で使用します。

この「歯ぎしり防止装置」はレジンと呼ばれるプラスチックに似た材料でできており、こちらを装着することによって歯ぎしりが止まるわけでは無いのですが、歯ぎしりにかかる力を分散することができます。

朝起きたときに、歯ぎしりを多く行っているとあごがだるくなることがあります(正確にはあごの周りについている筋肉を使いすぎて、その疲労によってあごがだるく感じることになるのです)。

これらは、「歯ぎしり防止装置」を使用したからといって良くなる訳ではありません。

あくまで、歯ぎしりにかかる力を「歯ぎしり防止装置」に吸収させるだけのものです。

多くの場合は歯と補綴物を守る働きのみになります。

また、このレジンと言う材料は歯よりも柔らかいですから歯のすり減りを防止することができます。

現在健康保険も適応になるので、歯ぎしりをしている人は一度歯科医院に相談した方が良いでしょう。

この装置は色々な問題を解決してくれますが、欠点がない訳ではありません。

お口の中に夜間装着するのですが、「寝にくい」と言われることもあります。

また、ある程度の厚みがあるので口が乾燥すると言われる事もあります。

ただし、歯ぎしりが激しい人はこの装置を使わないと不安になると言う人もいます。

実際にはつけてみないと分からないと言うのが正直な意見です。

歯ぎしりの種類について

歯ぎしりには実はいろいろ種類があって、音のしない歯ぎしりもあるために注意が必要になります。

(1)グラインディング

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 ブラキシズム複合型

 

グラインディングとは下のあごを大きく動かして歯ぎしりをする方法になります。

この時には、一般的に知られる歯ぎしりの音がしますから一緒に寝ている人いたことによって気づくことがあります。

(2)クレンチング

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 クレンチング説明

これは、音がしない歯ぎしりで歯が当たっている場所で強くかみしめもしくは食いしばりを起こしている状態の歯ぎしり方法になります。

音がしないために、歯ぎしりしているかどうか一緒に寝ている人も気づかない場合があります。

昼間に起こる噛みしめもあり、実は注意が必要なのです。

昼間に起こる噛み締めの多くはこのクレンチングなのです(昼間の歯ぎしりと考えて良いでしょう)。

クレンチングは場合によってはグラインディングよりも強い力がかかる時もあり、注意が必要です。

通常あごは力のはいっていないリラックスした状態にあります。

昼間のクレンチングはあごの筋肉を緊張した状態にする為に、あごの関節や筋肉、歯および周囲組織に悪影響を与えるので注意が必要です。

この夜間のクレンチングの診断には、先ほど簡単に説明した「歯ぎしり防止装置」が有効になります。

「歯ぎしり防止装置」は、柔らかいプラスチックでできているためにそこの部分がすり減るからです。

(3)グラインディングとクレンチングが合わさった複合型

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 ブラキシズム複合型

グラインディングの動きとクレンチングの動きが組み合わさった形の歯ぎしりの方法になります。

厳密な意味ではグラインディングだけやクレンチングだけという歯ぎしりは存在しませんが、この2つの動きが組み合ったものがこの複合型になります。

この複合型の時も歯ぎしり防止装置で診断がつきます。

強く圧痕がある場合と、大きく動く圧痕の二つが確認できるからです。

歯ぎしりが歯に与える悪影響について

短時間でかつそれほど強くない力で歯ぎしりを行う場合は問題ありませんが、強い力でかつ長時間歯ぎしりを行うと歯によくない影響を与えてしまいます。

(1)歯ぎしりの歯に対する悪影響

歯ぎしりを行うことで歯に対する悪影響としては、2つあります。

①歯がかけてしまうこと

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 歯ぎしりによって歯がかけてしまった状態

これは歯ぎしりの中で全てのタイプで起こる問題になります。歯がかけると当然ですが虫歯になりやすい状態になるりますし、かけ方が大きい場合は歯の神経が出てしまい、痛みを伴うこともあります。

また、歯の神経が出てしまった場合は歯の神経に対する処置が必要になるため時間と金銭的なロスが生じるので注意が必要です。

②歯がすり減ってしまうこと

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 歯ぎしりにより歯がすり減った状態状態

 

通常の生活を行っていても歯はわずかにすり減りますが、歯ぎしりの影響で必要以上に歯が大きくすり減ってしまうことがあります。

これは、クレンジングとグラインディングと呼ばれる歯ぎしりの時に多く生じる現象になります。

歯がすり減ってしまうと、歯の表面が歯の神経に近づいてしまうため、熱いものや冷たいものがしみると言う不快症状が現れます。

軽度な場合は知覚過敏処置というしみる部分にお薬を塗ることによって解決します。

重度の場合は噛み合わせにも大きく影響を与えてしまい、噛みにくい場合は歯に詰め物をしたり被せ物をしてあげなければならない事もあります。

全体的にすり減ってしまった場合は噛み合わせが全体的に低くなってしまうこともあります。

低くなってしまうと、より多くの筋力を使って噛まなければ噛めませんから、あごの筋肉やあごの関節(顎関節)にまで問題が生じてしまうことがあります。

全体的に低くなって、問題があるようならばお口の中全体を修復しなければならない事になって、患者さんも術者である歯科医サイドも大変な労力を必要とする事態に陥ります。

全体的な歯のすり減りでもそうですが、部分的なすり減りでも、すり減る量が大きくなると歯の神経に影響を与えて激痛になってしまう事もあります。

歯のかけで説明した時と同様に、歯の神経が出ると歯の神経に対する処置を行ってあげなければなりません。

歯の神経に対する処置を行うと、歯の寿命が短くなってしまう事が一般的に知られています。

歯の神経と一緒に血管が走っているからです。

また歯の神経にはセンサーとしての役割もあり強い力がかかったときにはそれを辞めさせるように脳に対して働きかける作用もあります。

歯の神経がなくなってしまうと、最悪の場合は歯ぎしりしている最中に歯が折れてしまうことがあります。

歯が折れてしまうと、折れ方にもよりますが抜歯になってしまう可能性が高くなります(特に縦に折れた場合)。

歯ぎしりは無意識のうちに行うために、歯が折れたり特定の部位で歯がすり減ってしまう状態(噛み合わせに問題が出る場合が多いです)になってしまうのです。

(2)歯ぎしりの歯周病に対する悪影響

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 歯周病に歯ぎしりが加わり更に悪化した状態

歯周病を増悪させる要因として歯ぎしりが挙げられます。

我々歯科医のサイドでも、歯ぎしりに関しては歯周病の治療を最も難しくさせてしまう大きな要因になっています。

一般的に、歯周病は歯ブラシを十分に行うことによってある程度の状態を維持することが可能です。

環境要因で生じた糖尿病でもそうですが、歯周病も糖尿病も慢性疾患なので生活習慣を含めた治療が必要になる事が治療を難しいものにしています。

糖尿病の場合は、正しい血糖値のコントロールを行う為には食事療法と運動を取り入れればある程度の血糖値の維持は可能です。

しかし、食事制限と運動を行うのが難しいので糖尿病が起きそして、上手く管理ができないと悪化することが多いのが現状でしょう。

歯周病も同様のことが言えます。

歯ブラシが十分できていない事が歯周病を発症させます。

長く歯ブラシができていない状態が続いているので歯周病になるのですが、その生活習慣を改めるのが非常に困難です。

上手く歯ブラシが出来るようになることが歯周病の治療で最も重要なことなのですが、歯ぎしりが強い場合はそのような歯ブラシがしっかり出来ていても歯を失う可能性が高くなってしまいます。

そのため、一部の歯周病専門医では歯ぎしりを抑制する方法などを行い、極力歯ぎしりの影響を少なくするように治療を試みる歯周病専門医もいます。

一般的には、「歯ぎしり防止装置」(ナイトガード)を使用しながら歯周病の治療を行うことが多いのです。

(3)歯ぎしりの歯の被せ物に対する悪影響

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 歯の被せ物断面とセメント

歯の被せ物を専門用語で補綴物(ほてつぶつ)と呼びます。

補綴物を歯につける時には、概ねセメントと言う材料を使用してくっつけます。

歯ぎしりはこのセメントに悪影響をあたえます。

この理由はセメントは補綴物よりも強度が弱いからです。

セメントが歯ぎしりによって崩壊してしまうと、補綴物がとれてしまう可能性が高くなります。

セメントが部分的にとれてしまうと、残っている自分の歯が虫歯になってしまう可能性も高いです。

また、セメントに影響が出ないで直接補綴物に問題が出ることがあります。

歯ぎしりによって補綴物の表面がザラザラになったり補綴物に穴が開いたりして補綴物自体をいためてしまうことがあります。

補綴物に問題が出た場合は補綴物を交換しなければならないことにつながってしまうのです。

歯ぎしりを改善する方法はあるのか?

歯ぎしりに対する対応策としては、自分でできることと一般歯科開業医ができること、大学病院等の専門施設でできることの3つの方法があります。

この後に、歯ぎしりに対して自分で出来る事について詳しく説明しますが、当然ですが自分で出来る事には限りがあります。

実際に自分が歯ぎしりしているかどうかの診断も難しいですし、アマゾンなどの大手通信販売サイトで販売している製品を長期的に使用する事はおすすめ出来ないからです(アマゾンなどの通信販売サイトを利用しない方が良い理由についてはこちらに詳しく書いています。興味がある方はご覧下さい)。

やはりお勧めなのが医療機関を受診して正確な診断を受けて治療を受けるのが良いでしょう。

歯ぎしりに対して自分で出来る対処方法

歯ぎしりによってあごがだるくなってしまった時の対処法

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 顎マッサージイラスト

 

歯ぎしりによってあごがだるく成ったり、痛くなったりする場合は、マッサージが有効になります。

朝起きたときにだるくなっている部分をマッサージしてあげて痛みや疲労を緩和するのが良いでしょう。

また、朝起きたときには難しいかもしれませんが、夜などにお風呂に入りながらあごのだるい部分をマッサージしてあげる事はさらに効果的だと言われていますので実行してみると良いでしょう。

このほかには、まず歯ぎしりを行わないように気をつけることが最も簡単な歯ぎしり防止方法になります。

自分で歯ぎしりをしないように自分に言い聞かせる方法

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 鏡を見ながら自己暗示法

歯ぎしりを行わないとめに有効な方法としては自分で自分に暗示をかける自己暗示療法と呼ばれる治療法があります。

この方法は、薬なども使用しませんし副作用もないため有効な方法と言われています。

寝る前に鏡を見ながら「口を閉じて端を話す」と10回唱えて寝ると有効であると提唱する歯周病と歯ぎしりで著名な視界が書いた本もあります。

参考文献:池田 雅彦:New Concept 治りやすい歯周病と治りにくい歯周病.日本歯科評論社.2011.11

ストレスは歯ぎしりに対して影響を与えるのか?

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 歯ぎしりとストレス

 

歯ぎしりは複合要因で起こると言われていて、原因がはっきりしません。

ストレスが原因で起こるとも言われていますし、ストレスとは関係ないとする研究もあります。

一般的にはストレスが多い時に歯ぎしりが強くなると言われていますし、動物実験(ラット)では歯ぎしりがストレスに関係していると言う研究があります。

参考文献:Elevation of histidine decarboxylase activity in skeletal muscles and stomach in mice by stress and exercise.Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol. 2000 Dec;279(6):R2042-7.

この実験では、ラットを噛めない状態にした場合には、ストレスの指標となる胃液の分泌量が減った事が報告されています。

小児においても歯ぎしりはストレスに関係していて、子供の睡眠に悪影響を与えるという研究もあります。

参考研究:高原 円:小児のストレス性歯ぎしりの精神生理学的解明.科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告.2012.6.

しかし一方で、人にアンケートを取った結果の研究ではストレスと歯ぎしりは関係ないとする研究もあります。

参考文献:Pierce CJら:Stress, anticipatory stress, and psychologic measures related to sleep bruxism. J Orofac Pain. 1995 Winter;9(1):51-6.

これらの相反する結果が出て来るのは、睡眠や歯ぎしりには未だわかっていない事が多く未知の領域である事が原因になっています。

一般的には、ストレスと歯ぎしりは関係すると言われていますし私自身も「歯ぎしり防止装置」を日々調整しているときには、ストレスと歯ぎしりは関係していると考えています。

その為、当たり前の話になってしまいますがストレスを極力かけない生活を送るようにすることが重要になります。

歯ぎしりを行わないように自分の生活習慣を変える

睡眠の質も歯ぎしりに関係しているので、睡眠の質を下げるような行動や嗜好物をとることは避けた方が良いでしょう。

アルコールの過剰摂取は、睡眠の質を著しく下げる(睡眠が浅くなる)ので、歯ぎしりが強い人はあまり多くのアルコールを取らないで適量にして質の高い睡眠をとれるようにした方が良いでしょう。

また、同様にカフェインも覚醒作用があるためにコーヒーやお茶などの睡眠の質を下げるものを寝る前には摂取しない方が良いでしょう。

歯ぎしりに対して歯科医院でできること

最初に説明した「歯ぎしり防止装置」以外にも歯科医院で出来ることは沢山あります。

歯周病がある場合は歯ぎしりによって歯周病が加速的に悪くなってしまいますから、それらに対する治療も歯科医院で行うことができます。

歯ぎしりによる歯のかけや噛み合わせの問題も歯科医院でしか改善することができません。

また、歯ぎしりに対して適切な診断を行いそれに対する対処方法も十分行うことができます。

自分で十分に歯ぎしりに対処できるなら別ですが、改善が見られない場合はやはり歯科医院で治療を受けた方がよいでしょう。

歯ぎしりに対する専門的な対応策について

一般的には「歯ぎしり防止装置」を使用した治療になりますが、薬物を使用して歯ぎしり抑制する方法もあります。

大学病院などでは「歯ぎしり防止装置」を使用しても、歯ぎしりが改善されない場合は薬物を使用して歯ぎしりを抑制する試みを行います。

昔は筋肉をリラックスする効果のある筋弛緩剤を使用できましたが、現在は適応が難しくなっています。

医科では精神的な要因が強いと判断された場合は、ストレスマネジメントの目的で精神安定剤などを使用することもあります。

ただし歯ぎしりに関しては歯科の方が出来る事が多いので、精神安定剤を使用して歯ぎしりを抑制する場合は歯科の大学病院で、医科の精神科と連携をとりながら行う「リエゾン外来」と呼ばれる外来がある大学病院の受信が望ましいでしょう。

まとめ

歯ぎしりは、歯を減らしたり歯周病を悪くしたり歯の被せ物などに悪影響与えたりしてお口の中には大きなマイナスに働く作用があります。しかし、歯ぎしりによってストレスを緩和するという研究もあり歯ぎしりを簡単に辞めてしまうことも難しいところはあります。そうは言っても、お口の中に大きな悪い影響与えるために歯ぎしりをうまくコントロールすることが重要になります。自己暗示療法や歯科医院での管理を行うことで上手に歯ぎしりをコントロールすることが重要です。