江別・大麻の歯医者 YOU歯科 妊娠時は注射による麻酔をしても問題ないか?

 

 

妊娠時に歯科治療を行う事になりたくはないものですが、残念ですが痛みが強い場合などは歯科医院で治療を行わなければならないことが出てきます。

 

 

日本小児歯科学会では妊娠中の注射による麻酔を使用しても問題ないとしています。

 

 

しかし、個人的には可能であれば(妊娠の時期が最も重要です)、注射による麻酔を使用しない方が良いと考えています(そのように考える歯科医は他にもいます。歯科麻酔科の先生達に多いです14)。

 

 

ただし、極力注射による歯科用麻酔は行わない方が良いです。

 

 

もし、行う必要がある時は安定期に行うのが良いでしょう。

 

 

安定期とは妊娠後5~7ヶ月のことでこの時期の歯科治療が望ましいです。

 

 

この時期なら普通の状態と同じように治療が出来ます。

 

 

この時期以外では、万が一という事が起こる可能性があります。

 

 

妊娠初期である4~7週(28~49日)には、妊娠に気づかない事もありますが、体の器官形成期です。

 

 

この時期にお腹の中のお子さんは中枢神経、心臓、四肢などの重要臓器が発生分化する時です。

 

 

安全と言われる歯科用の麻酔でも、可能であれば使用したくないものです。

 

 

またその後の妊娠8~15週(56~105日)でも唇や口蓋(上あごの一部)が形成される時期です。

 

 

この時期に成長が阻害されると口唇口蓋裂(一般に言われる三ツ口)が生じる可能性があります(日本人では500名に一人の発生率と言われています)。

 

 

妊婦に安心して使用できる薬剤は現在ありません。

 

 

そのため、薬剤による先天性疾患が発生する可能性は0ではないのです。

 

 

安全とは言われていますが、妊娠初期において、歯科用の麻酔も極力しようしない方が良いです。

 

 

しかし、痛みが強くて寝れないなど生活に影響を与えるようでしたらお腹の中にいるお子さんにも影響を与えます。

 

 

その様な場合は緊急的な措置として、歯科用の麻酔を必要最小限使用するのもやむをえないでしょう。

 

 

歯科で最も多く使われている注射による麻酔は2%の塩酸リドカインと3%のプロピトカインと言う麻酔薬が多く使用されています(これに血管収縮薬を添加していますが)。

 

 

これらの麻酔薬について詳しく説明しています。

 

 

1.塩酸リドカイン

 

 

江別・大麻の歯医者 YOU歯科 オーラ注

 

 

この麻酔薬は、商品名歯科用キシロカインカートリッジもしくはオーラ注歯科用カートリッジと言ものです。

 

 

これに血管収縮薬のアドレナリン(エピネフリン)が添加されています。

 

 

この塩酸リドカインは胎盤を簡単に通過しますが、大量に使用しないと問題を生じることはありません。

 

 

通常、歯科治療で使用されるカートリッジ2~3本程度では胎児に与える影響はないと言われれています。

 

 

しかし、大量のリドカインを使用すると子宮内の血流が少なくなってしまうことが報告されています(くどいですが、2~3本程度なら問題ないです)。

 

 
また、血管収縮薬として添加されているアドレナリンも大量投与により子宮収縮が起こり、胎盤血流低下によってお腹の中にいるお子さんが酸素欠乏におちいると言われています。
 

 
しかし、通常の使用量23本程度)では弱く子宮弛緩させる作用によって、逆に胎盤の血流量増加すると言われています

これらのことから安定期であれば、リドカインを使用した歯科治療を行うことは問題ないといわれています。

 

 

2.プロピトカイン

 

 
江別・大麻の歯医者 YOU歯科 歯科用シタネスト-オクタプレシン
 

 
このプロピトカインは商品名 歯科用シタネスト-オクタプレシンと言われる麻酔薬です。
 

 
こちらの麻酔薬は妊娠時には使用しない方が良い麻酔薬です。
 

 

こちらの麻酔薬は、最初に説明したリドカインよりも循環器系に与える影響が少ないと言われて出て来た麻酔薬ですが近年は、大量投与によってリドカインと同様に循環に悪影響を与える5)と言われている麻酔薬です。

 

 

プロピトカインはリドカイン同じく簡単に胎盤を通過してしまいます。

 

 

多量のプロピトカインを使用すると赤血球に影響を与えます。

 

 

これは専門用語でメトヘモグロビン血症と言い、このメトヘモグロビン血症によって子宮内の血流量が減少してしまう危険性があります。

 

 
そして、妊娠時に使用すると悪影響をあたえる2つの副作用があります。
 

 

プロピトカインは母親の体内で濃縮される作用があります。

 

 

その為、お腹の中のお子さんの方が高濃度になってしまいます。

 

 

最も大きな影響は、プロピトカインに添加されている血管収縮薬であるフェリプレッシンには弱い子宮収縮作用と分娩促進効果があります。

 

 
その為この歯科用のプロピトカインを使用して治療は行わない方が良いです。

 

妊娠性高血圧症候群と言う妊娠性の高血圧もあるので、注意が必要です(こちらを使用する歯科医もいるかも知れません)。

 

 

安全なのはリドカインの方です(緊急時以外は安定期に治療しましょう)。

 

 

特にプロピトカインについていわれているのが、妊娠8か月以降の使用です。
 

 
この時期には、分娩促進効果によって絶対に使用しない方が良い麻酔薬です。
 

 

ちなみに当院においてはむし歯治療においては、減痛治療によってほとんど麻酔をしなくても治療可能なことが多いですが・・・・

 

 

参考文献:

1)山口 晃:局所麻酔薬(含血管収縮薬)と注意すべき疾患妊娠(妊婦),歯科におけるくすりの使い方 2007-2010,1,デンタルダイアモンド,東京,2006,138-139.

2)金澤 真悠子,原田 純: 妊婦・授乳婦への歯科局所麻酔への投与について:Ora Dental Tops,(16)April.2010.1-4.

3)一戸 達也:第4章 局所麻酔薬 知識の整理と使用上のポイントQ5 小児・妊婦・高齢者への局所麻酔薬の投与はどうすればよいですか?,Q&A歯科のくすりがわかる本2008(歯界展望別冊),2007104-105

4)深谷 昌彦:妊婦・授乳婦への一般的注意点,デンタルダイアモンド,1984,9(8),194‐199

5)一戸 達也:歯科麻酔系「アドレナリン添付リドカインとフェリプレシン添付プロピトカインの使い分けは?歯科学報, 2009,109(4): 403-404.
 

 
YOU歯科 院長 歯学博士 石井 教生
 

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